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2005.07.16
バッテリーの寿命を延ばすことが出来ますか?

※ このエントリはsadaさんからいただいたレポートです。いつもありがとうございます。m(__)m

良い品質で、メンテナンスが良く、適正にチャージされたバッテリーの寿命は一般的には4~5年です。 以下、バッテリーを長持ちさせるいくつかの秘訣を述べます。

  • エンジンルーム内で、遮熱版やケースを用いて高温になることを避けること。
  • 常にフル充電状態を保つこと。
  • 高温下や夏の間は電解液のレベルチェックを常に増して頻繁に行うこと。

SAEの調査によれば、1985年以降エンジンルームの温度はそれまでより30%以上上昇している。 クライスラーの調査によれば、バッテリーをエンジンルームの外に出すことにより、バッテリー寿命を8ヶ月延ばすことが出来る。バッテリーをエンジンルーム内の高温から避けるためにトランクや室内に移すことがポピュラーになりつつあり、マツダはミヤータでかなり前から実施している。しかし、このような場合、充電時にガスを発生しない密封VRLAAGM 又はGel Celタイプを使用する必要がある。 一般的に、+側の極板の腐食によって決まってしまうバッテリーの寿命は、周囲温度10度の上昇で50%低下する。

定期的な充電状態のチェックを行うこと。バッテリーがフル充電状態にないと硫酸鉛が発生し、これが蓄積・固形化し、バッテリーの容量を低下させ、充放電可能回数(寿命)も低下する。もし、バッテリーがフル充電状態に無ければバッテリーチャージャーを使ってフル充電状態にすべきである。 車の使用状況によっては慢性的充電不足状態を起こし、暗電流や自然放電によってもバッテリーは放電されるため、高い気温の中では、車を少なくとも1週間に1回は運転すべきであり、低い気温下では2週間に1回の運転を行って充電を行うべきである。

適正なサイズのバッテリーを使用して平均放電量を下げる(平均充電量を高く保つ)ことはバッテリーの寿命を向上させることに有効である。例えば、平均80%放電のバッテリーに対して50%放電のバッテリーは2倍以上長持ちし、20%放電のバッテリーは50%放電のバッテリーに対して5倍以上長持ちする。

決して10.5V以下まで放電させてはならない。ライトの点けっ放しやその他のアクセサリーの点けっ放しによる完全放電はセルリバーシングによってバッテリーを死に至らしめる。特に、密閉タイプやメンテナンスフリー(Ca/Ca)の場合は顕著である。

極寒地条件では、使用しないときにはフル充電状態を保つ必要がある。エンジンとバッテリーは暖かい状態を保ち、低粘度の化学合成オイルを使用すると良い。

高温化では、低比重か電解液の容量を増加してより高い冷却性を確保した高温仕様のバッテリーを使用すると良い。又、より頻繁な補水が必要とされるため、密閉式でないバッテリーの使用をお勧めする。この場合、補水は蒸留水、ミネラル分やイオンを含まない水、緊急時には雨水を使用すべきである。極板は、内部破裂や硫酸鉛化を防止するために常に電解液に浸っている必要がある。入れ過ぎは禁物で、ケースの上面は清潔に保つ必要がある。決して電解液(硫酸)を補給してはならない。これを行うと、電解液が溢れる事がある。

エンジン始動のときウインドウヒーター、エアコン、ライト等のスイッチをOFFにしておくことは、特に低温時にはバッテリーの負荷を低減することに大きな効果がある。

暗電流は75mA以下に抑えなければならない。

低温時にはバッテリーケーブルの太さを拡大することが電圧低下を防止するために有効である。

車を1週間に一度以上使用できない場合や十分な充電が出来ない運転状況が続く場合は、継続的なフロートチャージや定期的なフルチャージを行って蓄積した硫酸鉛を取り除く必要がある。

適正なベンチレーションを行う。26.7℃を超える環境温度は-極の腐食を招き寿命を低下させる。

充電は製造メーカーのリコメンドに従い、ゆっくり行うこと。


新しいバッテリー購入のポイントは?

  1. 充電システムの電圧がマッチしていること
    バッテリーには種々のタイプがあります。
    ウェットタイプ スタンダード(Sb/Sb)
    ローメンテナンス(Sb/Ca)
    メンテナンスフリー(Ca/Ca)
    VLA(Valve Regulated Lead Acid)タイプ AGM
    スパイラル巻取りAGM
    GelCel
    もっとも安全な方法は新車時に付いて来たバッテリーと同タイプを選択することです。他のタイプに変える時は、充電システムの電圧調整を行わないと過充電や充電不足の原因となることがあります。 例えば、オリジナルバッテリがメンテナンスフリー(Ca/Ca)バッテリの場合、ローメンテナンス(Sb/Ca)バッテリーに変えると若干過充電気味になり、電解液の消費が多くなります。
    メンテナンスフリー(Ca/Ca)バッテリー:鉛-カルシュウム(Ca)/カルシュウム(Ca)の極板を持ち、密閉容器を使用してメンテナンスフリーとしたもの。
    長所 電解液の減少が少なくメンテナンスが不要
    過充電に対する抵抗力が高い
    ターミナルの腐食が少なく、換気にあまり気を使う必要が無い
    自己放電が大幅に少ない
    短所 過放電によって極板とグリッドの間に絶縁物が形成され、バッテリーが完全死し易い。
    従って、気温の高い地域では開放型のバッテリーを使用し、頻繁な補水を推奨する。
  2. 第2に重要な要素はCCA(Cold Cranking Amps) である。
    バッテリーのCCAはあなたの使用環境温度でエンジンメーカーの要求する低温クランキング要求に合っているかこれを上回っている必要がある。
    CCAとは:
    新品のフル充電バッテリーを用い、-17.8℃(0°F)で、30秒間で7.2Vまで電圧が低下するには何A流せるかという値である。 時々CAという値が用いられる。これは0℃における始動要求電流で、CCAとは異なる。
    4気筒ガソリンエンジンのCCA:600-700CCA
    6気筒ガソリンエンジンのCCA:700-800CCA
    8気筒ガソリンエンジンのCCA:750-850CCA
    3気筒ディーゼルエンジンのCCA:600-700CCA
    4気筒ディーゼルエンジンのCCA:700-800CCA
    8気筒ディーゼルエンジンのCCA:800-1200CCA
    温暖な地域で要求CCAの2倍や3倍の能力を持つバッテリーを購入するのはお金の無駄使いである。一方寒冷地では高いCCAを要求され、一般的に夏に比べて40~70%高い値を必要とする。バッテリーが古くなったときの性能低下を見込む必要がある。ただし、これらのマージンはエンジンメーカーの要求値には織り込み済である。
  3. Reserve Capacity(RC) 又はAmp Hour(AH) Capacity
    RCはCCA同様に重要なファクターである。 長時間の駐車時暗電流、短距離運転時や緊急時の電力供給の能力を決定する。
    RCとは:
    フル充電されたバッテリーが、26.7℃の気温下で、25Aの電流を連続的に消費し、電圧が10.5Vに低下するまでに何分かかるかを表したものである。ヨーロッパやアジアでは一般的にAHに置き換えて表示される。 あらゆるケースでRCは大きい方が良い。
    例えば、高い温度下で、360のCCAを要求する車の場合、 400CCA、RC=120min、冷却のための増量された電解液というのが良い選択で、 600CCA、RC=90minの選択より賢い。 又、バッテリーの重量はRCの大きさに比例する。 バッテリーの場合、大きいことは良いことで、その車の仕様に合った最も大きいバッテリーを購入することが総合的に最も良い選択である。
  4. フレッシュネス
    バッテリーは使用しなくても自己放電し、このために硫酸鉛を析出する。 従って、 スタンダード(Sb/Sb)タイプやローメンテナンス(Sb/Ca)タイプバッテリーの場合、製造年月から3ヶ月以上経過したもの、メンテナンスフリー(Ca/Ca)タイプの場合6ヶ月以上経過したものは購入すべきではない。 製造年月はケースにプリントされているか、それを示すステッカーが添付してある。
    以下にその表示例を示す。
    • Delphi(ACDelco)
      位置;カバーのターミナル近く
      表示例;0BN3   0:2000年   B:2月(A~M(Iを除く)が1月~12月に対応
    • Douglas
      表示例:S02  D:1994 O:1995 U:1996 G:1997 L:1998 A:1999 S:2000 02:2月
    • EastPenn、Exide(Champion)、JohnsonControls、Interstate
      位置;ケース横にステッカーで表示
      表示例:B0  B:2月(A~M(Iを除く)が1月~12月に対応  0:2000年
    • Exide
      表示例:RO8B0B  4か5番目のアルファベットB:2月(A~M(Iを除く)が1月~12月に対応
      その次の数字0:2000年


実際にMEGANEに適合するバッテリーを探してみました。
結果は以下の通りです。

バッテリー

検索結果

型式

RC

CCA

L*W*H

VARTA

MEGANE2.0

570 144 064 3172

70AH

EN 640

278*175*175

571 013 068 3022

71AH

EN 680

575 121 072 3172

75AH

EN 720

MEGANE1.6

543 023 039 3022

43AH

EN 390

212*175*175

550 155 054 3172

50AH

EN 540

207*175*175

EXIDE

MEGANE 1.4,1.6,2.0

DS4

45AH

450

207*175*175

FX4

40AH

370

MEGANE(JPN)

PDIN55

75

460

242*174*175

TUDOR

MEGANE 1.4,1.6,2.0

TPR600600

55AH

600

242*175*175

TRM050600A-A

50AH

510

FULMEN

MEGANE2.0

55559

55AH

EN 425

242*175*190

GSYUASA

MEGANEⅡ 無

Panasonic

MEGANEⅡ 無

古河

輸入車無

新神戸

輸入車無

BOSCH

メガーヌ

S-6C

SPEC

S-6H

S-6CT

Brite Star

メガーヌ1.6

550-67

50

210

212*175*175

GS

メガーヌ1.6

544-65

44

210

この結果を見て判るように、

  • 日本のバッテリーメーカーにはMEGANⅡは未だ認知されてはいないようです。
  • CCAの値には大きな差が有り、選択のポイントに有った「要求値の2~3倍のCCAのバッテリーを買うのは無駄使い」といっても、バッテリーメーカーのリコメンドに3倍近い開きがあります。 日本の適合表から探したMEGANE用バッテリーのCCAが特に低いですが、推測すると、欧州に比べて比較的温暖な日本を考慮してCCAが小さいのかもしれません。
  • 日本のバッテリーはRCやCCAという数字を用いず、総合性能指数を用いています。 これも、比較的温暖な日本ではどこのメーカーの車であろうと始動時要求電流は同じようなもんだし容量さえバリエーションを持っていれば十分と考えているのかもしれません。 ある意味合理的だし、そんなにRCだCCAだと神経質になる必要はないのかもしれません。
  • バッテリーにはずいぶんいろんな種類があるようですが、どのバッテリーメーカーのサイトを見ても、どのバッテリーがどんなタイプなのかは良く判りませんでした。

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